【事例紹介】24卒採用|志望度上昇につながった/不満を感じたインターン事例集

学生の志望度にも影響するインターンシップ。 本記事では23卒の学生に、実際に参加して「志望度が上がった」逆に「不満を感じてしまった」インターンについて、リアルなホンネをインタビューいたしました。 対面、オンラインなど、形式で変化はあるのか?詳しく解説しています。

こんにちは!type就活事務局です。

新型感染症が流行し、採用活動が大きく変化している昨今、就職活動の早期化も相まって、インターンシップの重要性が高まっています。
早期で接点を持つことの出来るインターンシップは、内容によって学生の志望度を大きく左右することは言うまでもありません。
そのためインターンの構成や内容に悩まされている採用担当の方も多いのではないでしょうか。

そこでこの度type就活では、23卒学生を対象にインターンシップに関するインタビューを実施しました。

どのようなインターンシップが志望度上昇へ影響したのか、また、どのようなインターンシップに不満を感じたのかを本音ベースで回答していただきました。
回答結果を事例としてまとめ、解説しておりますので、今後のイベント設計のご参考になりますと幸いです。

 

志望度上昇につながるインターンシップのポイントとは

23卒学生に回答していただいた事例から、『志望度上昇につながるインターンシップ』のポイントは主に3つのパターンに分けられることが明らかとなりました。

上記ポイントの詳細および事例の内容を解説していきます。

 

学生の志望度上昇につながったインターン・事例集

23卒学生に「志望度が上昇したインターン」の詳細を回答していただきました。
主にオンライン型、対面型でまとめています。

 

オンライン型


◎オンライン型・4daysインターンシップ

■志望度上昇につながった理由:
 毎日異なる社員(中途、新卒、マネージャー、若手)と話せる座談会がお昼に用意されていて、
 入社後のリアルを体感することが出来ました!


■参加人数:50人~60人
■開催時間帯と日程:8月末、4日間
■工夫されていたと感じたポイント&印象に残ったポイント:
 参加学生が個々に興味のあるテーマに取り組むことができたので、自分の成長や入社後具体的に
 取り組みたい分野を定めることが出来ました!(早稲田大学)


この事例では、インターンシップ中に様々な立場の社員との接点を学生に持たせています。さらに、インターンシップ中のテーマを学生に選択させることで、学生が入社後のビジョンを深められるよう手助けしています。

このような工夫により、学生はインターンシップを通して「この会社でこのような分野に取り組みたい」と考えるようになります。加えて、自身がその会社で活躍する姿や達成したい目標も確立できるため、志望度が高まることがうかがえます。



続いて、「志望度が上昇したインターンシップ」として職業体験型インターンシップが多く挙げられました。開催日数順にまとめました。




◎オンライン型・職業体験型インターンシップ

■志望度上昇につながった理由:

 社員さんのFBが丁寧で、一緒に働きたいと思うような方ばかりだったから。

■参加人数:20人程度
■開催時間帯と日程:13:00~、1日(5時間くらい)
■工夫されていたと感じたポイント、印象に残ったポイント:
 社員の方がオンラインであっても話しかけてくださったので、コミュニケーションが取りやすかった。
 説明を聞くパートの時に「カメラOFFにしてください」との指示があり、ずっと緊張したままに
 ならないよう配慮されていた。(東京理科大学)


上記の事例は一日開催かつ5時間ほどのインターンシップであったのにもかかわらず、学生の志望度を上昇させていることが印象的です。短時間でありながらも、社員とのコミュニケーションが盛んかつ丁寧であったことが志望度上昇につながっています。

また、説明パートで学生にカメラOFFを許可していることもポイントです。学生の様子を見るためにカメラONのままをお願いする企業さんも多いかと存じますが、社員とのコミュニケーションが多い構成の場合、このような配慮を行なうことも学生側にとって好印象であると考えられます。

 


◎オンライン型・職業体験型インターンシップ+座談会

■志望度上昇につながった理由:

 座談会において、現場社員に質問する機会があり、その内容が好印象だった。
 人事が社員に「学生の質問には何でも正直に答えてください!特にこちらに報告はしなくて大丈夫です!」
 と通達されていたので、突っ込んだ質問がしやすかった
 +社員同士も素で接しているオープンな社風だなと感じた。

■参加人数:20人
■開催時間帯と日程:2日間
■工夫されていたと感じたポイント、印象に残ったポイント:
 実際の業務(BtoB営業)のイメージを学生に持ってもらうためのプログラムで、グループワーク中にも
 現場社員がアシストしてくれたため、実際に働いている人の視点を取り入れたワークができた。
 (北海道大学)

こちらの事例でも、社員との関わりが学生の志望度に影響を与えていることがうかがえます。特に注目すべき点は、グループワークで社員が学生をアシストしている点です。
業務体験型インターンシップシップでは、社員はワーク中にグループにいるものの、最後のFBもしくは質問回答のみを担当することも多いです。社員がワーク中にアドバイスすることで、学生が実際に会社で働いている人の視点を知ることができ、入社後のイメージを多角的に深めることができます。

また、学生にとって「インターンシップならではの体験」となるため、自社の印象を高めることにつながります。

この他にも、人事があらかじめ学生がいる場所で「質問に何でも正直に答えてください」と通達することも効果的であることがうかがえます。自社のオープンな社風をアピールしたい場合はこの手法を取り入れることをおすすめいたします。

 


◎オンライン型・職業体験型インターンシップ

■志望度上昇につながった理由:

 新規事業立案型のインターンシップでした。最終発表では様々な立場の社員さんがたくさんいらして
 FBしてくださり、新入社員に期待していることを詳細に教えてくださったため「期待されている」と
 強く感じ入社意欲につながりました。社員を大切にしていて、働きやすい環境であることが
 節々から伺えたことも志望度上昇に影響しました。

■参加人数:30人ほど
■開催時間帯と日程:3日間
■工夫されていたと感じたポイント、印象に残ったポイント:
 都度都度ブレイクアウトルームが使われたため、オンラインではあったものの学生や社員さんと
 たくさん交流することができました。また、休憩が多く設けられていたため疲れにくく、
 人を大切にしている印象を受けました。(津田塾大学)

上記の事例で特筆すべきは、学生の「期待されている」という感情が入社意欲及び志望度上昇につながっている点です。

意欲的に行動して多くのインターンシップに参加している学生の場合、他社のインターンにおける内容や感じた雰囲気の違い等から評価を行ない志望先を選定します。他社と差別化して学生の自社への志望度を上げたい場合、先述した「自社のインターンシップならではの体験」を提供するだけでなく、学生側の感情をかき立てる必要があることがうかがえます。

 

対面型

続いて、対面開催型の「志望度が上昇したインターンシップ」についてご紹介します。
実施されていた感染症対策についても回答していただきました。


◎対面型・マーケティング体験(実際に広告を打つ)インターンシップ

■志望度上昇につながった理由:
 web広告の仕組みを学びながら、実際に制作した広告を世に出し数字を追う経験ができたからです。

■参加人数:20名ほど
■感染症対策:マスク着用、体温検査
■開催時間と日程:3日間
■感想:どのように消費者の行動を捉えるのか、どのように購買意欲を掻き立てるのかを体験できました。
 実際に予算がかかっているのでとても真剣に取り組みました。(北海道大学)

こちらの対面型インターンシップ事例では、対面型ならではの業務体験を実施したことが学生の志望度上昇につながっています。
さらに学習を通じて深めた知識を実践させることで特別な体験価値を学生に提供しています。
ひとつ前の事例と同様に、他社のインターンシップでは体験できない内容を提供し、学生の志望度を上昇させています。


◎対面型・職業体験型インターンシップ

■志望度上昇につながった理由:
 他の参加者や社員の方とコミュニケーションを密にとることができ、やりがいを感じる体験だったため。
 オフィスが素敵で、ここで働きたい!と思ったため。

■参加人数:30人程度
■感染症対策:消毒、検温、アクリル板
■開催時間と日程:2days
■感想:対面の方が、小さなことでも発言しやすいし、周囲の方の反応も見やすいので、
 グループワークでの会話が増え、よりよいアウトプットが出来ると思う。(東京理科大学)

上記の事例ではこれまでの事例とは異なり、オフィスを実際に訪れたことが志望度に影響しています。

このように、インターンシップにおいて志望度上昇につながった要素として、業務内容への理解だけでなく社員とのコミュニケーションや特別感も多く挙げられました。業務内容と社内の雰囲気の双方を体感することで、学生は入社後に働くイメージを深めることができるため、志望度上昇へとつながると考えられます。

 

学生が不満を感じたインターンシップ・事例集

「不満を感じたインターンシップ」に関しては、23卒学生から事例を3つ集めました。
参加する学生と企画する企業間の「インターンシップに対する認識の齟齬」が不満の原因となっていることが明らかとなりました。

1つ目の事例は下記の通りです。


×オンライン型・"1dayインターンシップ"

■不満に感じた理由:
 15分ほどのグループワーク(各ルームに社員さんはおらず、発表もないのでただ話し合っただけ)と
 会社説明のみで、これはインターンなのか?と疑問に思ったから。

■参加人数:200人ほど
■開催時間帯と日程:16:00~ 1日(3時間くらい)
■感想:1dayインターンではなく会社説明会と題されていたら不満を感じることは無かった。
 参加者と社員との人数比が良くなかったと思う。(東京理科大学)

この事例では、1dayインターンシップという名称であったのにもかかわらず、実際の内容がほぼ会社説明会であったことが学生の不満を引き起こしています。

大手就活サイト・リクナビにおいて、インターンシップの意味は「社会に出る前に仕事の場を体験してみること」であると明言されています(※1)。

企業側が自社のことを理解してほしいと考え、説明パートが多い構成にしてしまうことも理解できます。しかし、学生は企業の業務や雰囲気を体感したい、自身と合致しているかどうかを確認したいと考えてインターンシップに参加しています。そのため学生の参加意図を鑑みずインターンシップを開催してしまうと不満につながり、志望度を低下させる要因になりかねません。

※1 参照:リクナビ就活準備ガイド『インターンシップとは?参加のメリット、探し方を紹介』

上記内容を踏まえたうで、2つ目の事例をご紹介します。


×オンライン型・インターンシップという名の会社説明会
■不満に感じた理由:
 グループワークがあると聞いていたが、それぞれの部署の簡単な体験(ほとんどクイズ)だった。
 特に経理部門の体験で、簿記の基礎中の基礎をただレクチャーされただけの時間は不満でした。

■参加人数:30ほど
■開催時間帯と日程:2日間
■工夫されていたと感じたポイント、印象に残ったポイント:
 特にないです。(北海道大学)

こちらの事例でも、インターンシップという名称から「業務を体験する場」だと想定して参加したものの、実際の内容が「インターンシップ」でなくても得られるものだったことが不満へとつながっていることが見受けられます。拘束時間に対して相応の情報を得られず、入社後のイメージを深めることもできないため学生の不満へつながります。


また、下記のような場合もあります。


×オンライン型・3daysインターンシップ
■不満に感じた理由:
 内容は他の複数日程インターンと同様に企業説明やワークで、内容自体に不満はなかったのですが、
 使用していたオンライン媒体がzoomやteamsではなく独特なものであまり集中できなかったです…。

■参加人数:30人ぐらい
■開催時間帯と日程:7月後半
■工夫されていたと感じたポイント、印象に残ったポイント:
 オンラインツールに慣れなかったものの、対面でのインターン形式にできるだけ近づけようという
 企業の方の意図は感じました!(早稲田大学)

この事例では、使用媒体の不便さが不満の原因となっています。内容に不満が無くても使用媒体が学生の理解を妨げる場合があるため、事前のリサーチが重要となります。

 

 

 

まとめ

志望度上昇につながった / 不満を感じたインターンシップの事例集を紹介いたしました。


以前の記事『【24卒採用】24卒学生が“今”最も重視しているポイントとは?「長く働く」視点を持つ学生が増加!』では「24卒学生の就活軸の動向と新たな傾向」として、

①就業後に数十年働くことを見据えて、業務内容を重視して企業を選択する学生が多い 
②長く働くためには「働きやすい環境」が必須であるため、ワークライフバランス的観点を重要視している学生が多い

といった傾向を提示しましたが、今回のインタビュー結果においても同様の傾向が見受けられました。
そのため上記視点を取り入れることが、今後のインターン設計において更に重要になると予想されます。

また、学生が不満を感じたインターンシップの特徴として、使用媒体の不便さや「インターンシップ」に対する企業・学生間の認識の齟齬が挙げられました。
学生の不満を引き起こし、志望度低下を招く事態を防ぐためにも、学生の参加意図を鑑みたうえでインターンシップを開催することが重要です。

今回の記事が今後の採用イベント開催に際して、開催形式やイベント内容の設計のご参考になれば幸いです。



また、type就活ではインターンシップ及び選考の母集団形成をサポートしています。
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