こんにちは。
type就活事務局です。
内定式も無事に終了し、22卒採用について振り返りをしていらっしゃる企業様も多いのではないでしょうか?
type就活でもお客様と振り返りの機会を頂いていますが、
「内定辞退率があがった」
「内定承諾数は確保しているが、手応えがなく、自信がない」
という企業様からの相談を受けることが増えてきました。
採用フローの中にオンラインが定着している理由として、「地方学生との接点数の増加」、「移動による面接設定の手間がなくなる」など「効率化」という観点で非常に良い面が挙げられます。
その一方、従来行ってきた対面型での接点による「強い動機づけ」や、実際にオフィスに来てもらい、「社内の雰囲気を伝える」など、「自社の良さを伝えること」が難しくなってきています。
そこで本日は、「内定辞退」に関する現役学生のリアルな声をお届けする企画として、
実際に22卒学生を集めてインタビューを実施。「オンライン面接×内定承諾:内定辞退」というテーマで「22卒就活生のリアル」について聞いてみました。
内定辞退についてお悩みをお持ちの企業様はもちろん、どうすれば学生がオンラインになっても自社を選んでくれるのか、また学生との関係性の築き方など参考にしていただければと思います。
【22卒学生紹介】
■1人目 名前:Aさん(関関同立 法学部) 志望業界:コンサルティング・外資系IT・外資系メーカーマーケ職・経営企画等 内定:5社(コンサル・外資・SI) 内定承諾:4社(コンサル・外資・SI)
■2人目 名前:Bさん(早慶 法学部) 志望業界:コンサル 内定:2社(コンサルティング業界) 内定承諾:2社(コンサルティング業界)
■3人目 名前:Cさん(MARCH 商学部) 志望業界:人事コンサル、人材、メガバンク、通信 内定:3社(人材、IT、メガバンク業界) 内定承諾:1社(メガバンク)
■4人目 名前:Dさん(京都大学大学院 工学研究所) 志望業界:コンサル 内定:2社(コンサル) 内定承諾:1社(コンサル) |
Bさん:オフラインを経験していないので、なんとも言えないのですが、特に困ったことはなかったです!しいて言うなら、外で予定があるタイミングでは、Wi-Fi環境を探す必要がありましたけど、基本的には、常に自宅から選考に参加することができましたし、大きな不便を感じたことはありませんでした!
Aさん:確かに、関西に住んでいる僕としても、オンラインでの就活は金銭的にも時間的も従来の就活と比較してだいぶ楽になったように感じます!先輩が就活していた頃は、面接のたびに何回も新幹線に乗っていたと聞いていたので…。
Dさん:この「会社」というより、こういう「社員さん」という話になるのですが、リアクションがある社員さんは話していて楽しいと感じましたし、リアクションを見ながら面接できたのでやりやすかったです。
Dさん:2社の内定を頂きましたが、1社はオフライン、1社はオンラインでした!結局オフラインの企業に意思決定することになりました。
Bさん:選考自体はオフラインもオンラインもありましたが、内定をもらえたのは全部オフラインでした!
Dさん:承諾を決めたポイントとしては
①1年目の働く環境
②ファーストキャリア(コンサルとしてやっていく上で)としてどちらが十分成長できる環境があるか
③採用人数
④自分のやりたいプロジェクトに携わることが出来る可能性が高いかどうか
といった4つを重視していました!
事務局:③で挙げてくれている採用人数、という観点について詳しく教えてください。
Dさん:仮に内定者が100人程度いて、自分と同じ分野をやりたい人がいた場合に、必ずしもその分野に配属されるとは限らないですよね。でも、内定者が30~60人前後であれば、単純に確率の問題で、自分がやりたい分野に配属される可能性がより高いのでは?と考えました。
Cさん:内定辞退をしている学生は相当数いました。精神的に苦しみながら、内定辞退をする学生もいましたね。ただその一方で、大多数の就活生は内定辞退をすることに対して、罪悪感なく辞退しているという印象を持っています。
Bさん:たしかに内定辞退は増えたなと感じますね。
オンライン就活がスタンダードになったので、他の就活生の動きが見えにくくなっています。それに伴い、就活生間の熱量にも大きな差が生まれていると感じていますし、実際、周囲の友人を見渡しても、行動量に大きな差が生まれているなと思います。今まで周りを見て焦って始めるような学生が減って、自主的に動く学生との間に大きな差が生まれているのではないかなと。
結果、一部の優秀な学生に内定が集中しており、内定をもらえない学生との差が拡がっていると思います。その結果が内定辞退の増加に繋がっているのではないでしょうか?
Dさん:僕は1社の内定を辞退しましたが、内定者専用ページで「ボタン一つ押すだけ」で内定を辞退することが出来たため、そこまで内定辞退に罪悪感がなかったですね…。
Aさん:内定前後で変わらず接点を持ってくれる企業は、オンライン、オフライン関係なく、それが「社風」だと思います。内定後のフォローは企業毎に差が出ているので、接点があまりない企業との関係性は薄くなりますし、辞退しやすいと思います。
事務局:ありがとうございます。
①優秀な学生へ内定が集中したことによる、選択肢の増加
②オンライン中心の接点になったことによる関係性の希薄さ
が、内定辞退の増加に繋がっているのかもしれないですね
Bさん:社長に直接質問が出来る内定者イベントがありました。直接話を聞く機会は中々ないですし、この会社に入るということを改めて意識出来ましたね。
Dさん:部門別の社員さんが多数集まる雑談会というのがありました。多くの方と話す機会をもらえるのは非常にありがたかったです!
事務局:ちなみに、オフラインで接点を持ってくれる企業とオンラインで接点を持ってくれる企業、印象に差はありますか?
Cさん:正直このご時世にオフラインにこだわる企業にあまり良いイメージはないです。フレキシブルに対応出来ない体質の企業なのかな~と思ってしまいます。
Dさん:オンライン、オフラインに差異はありませんが、個人的にはオフラインの方が好ましいです。社員さんや内定者同士の距離が近くなると思いますし。
ただ、事情的に出来ないというのもわかるので、オンラインでも接点を持ってもらえるだけでありがたいです!
Aさん:内定者同士、社員の方との距離を縮めるイベントはもっと複数回実施してもらえたら嬉しかったです。ご時世的に厳しいですが、少人数のご飯会のようなものがあれば参加したいなとも思います。
事務局:オンライン、オフラインの差は特にないけれども、関係性の希薄さ、を解消する必要がありそうですね。
Aさん:そうですね…結構多様だったのですが、ざっくりまとめると4つで、
・より志望度の高い企業から内定をもらえた
・もともと滑り止めの企業だった
・自分の軸により合う企業に内定をもらえた
・勤務条件が希望と合わなかった
という点ですかね。
Cさん:オンライン就活の場合、オフィスに行くこともなく、社員の方に一回も会わずに、内定を獲得するケースがざらにあります。
古い考え方になるかもしれませんが、「一回も会っていない人や企業」に対しては、愛着が少し湧きにくく、「内定辞退してもいいかな」という気になります。なので、
①内定出し後のアフターフォローの充実
②内定を出した理由を伝える
ことが重要になると考えます!
シンプルではありますが、結構実施できていない企業が多い気がしました。
Bさん:そうですね、僕は
①早期に内定を出し、接点を多く持つ
②採用フローに自社への深い理解が必要な課題等を組み込む
③研究室推薦枠を増やす
④リファラル採用枠を設ける
とかが効果的なのではないかと思います。
Dさん:内定者には、コロナの徹底的な対策の上で、オフラインイベントをするのもありだと思います。
選考の時に、オフラインの接点を設けられないなら、内定してからでもいいので、少人数で社員や会社のことを知る座談会のような機会があれば嬉しいですね!
事務局:接点を多く持つことが何より大切、ということですね。貴重なご意見ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。
採用活動がオンライン化したことによって内定辞退が増えた、という数字も事実かと思いますが、学生の話を聞くと、「オンラインになったから」ではなく、「接点数の差」が大きく影響しているというように考えられます。
関係性の構築はオフラインの方が強いように思えますが、オンライン、オフライン関わらず、選考過程から内定を出した後も含め、接点を多く持つことが重要であり、いかに働くイメージ、社風、社員の雰囲気を伝えられるか、想像させるかがポイントということでしょう。
オンライン化は容易に接点を持てる分、魅力が伝わりにくく、惹きつけが弱い。つまり、当事者意識を与えることが難しい。過去の実施施策をオンライン化するだけではなく、数をこなす必要があると思います。
自社の魅力を伝える手段がオフラインだけ、という企業様もいらっしゃるかもしれませんが、オフラインを敬遠する学生も多いということも事実です。
内定辞退を防ぎ、採用を成功させるためにも、「接点数を意識」して、オンライン、オフライン限らずフォローアップ施策を検討してみてはいかがでしょうか。
本記事が参考になりますと幸いです。