こんにちは。
type就活事務局です。
本日は、毎年5月に開催しているインターンシップ・ラボ×テクノロジーの学生アンケートデータから、
理系学生(テクノロジーに興味のある学生)の母集団形成に活用できる情報をお届けします!
本イベントは、type就活が多く抱えているユーザー層である「上位校の理系学生、及びテクノロジーに興味のある学生」をメインターゲットとしたイベントとなっております。
例年、オフラインでの合同説明会として開催していましたが、昨年はコロナウイルスの影響によりオンラインでの開催を余儀なくされました。
そこで、本記事では初めてオンライン合説を開催する中で見えてきた、
オフライン開催(21卒)→オンライン開催(22卒)による学生の動向の変化
を、イベント参加学生(21卒/22卒)のアンケートデータを比較・分析しながら詳しくお伝えいたします!
オンライン採用が定着し、学生の動向にどのような変化があるのか、インターンへの母集団形成の参考にしてみてください。
主にIT、コンサル、メーカーなど、テクノロジー分野に強みを持つ企業が参加する合同企業説明会です。
上位校の理系学生を中心とし、テクノロジーに興味のある学生が数多く参加しています。
例年、5月に、東京・京都と2つの都市で開催をしており、初のオンライン開催となった22卒開催時は、当初リアル開催だったものを急遽オンラインに切り替えたことにより、対象学生を【東京/関東】【関西/地方】という2軸に分け集客を行いました。
今回のアンケートでは、21卒【東京】開催と22卒【東京/関東】を比較しております。
参加者属性
学部割合
円グラフにもある通り、昨年は一昨年のオフライン開催と比較して、特に学部生の参加人数が増加しています。
これは、オンライン化が進んだことにより、説明会への参加ハードルが下がり、院への進学と就職活動を平行している学生が参加しやすくなったことが要因だと思われます。
また、地方大学の参加者が増加しています。
オンライン化が進み、どこからでも説明会やインターンに参加ができるようになったことで、就活における地方と首都圏での情報格差がなくなってきています。
これにより就活の地域差が少しずつ埋まり、早期に動き出す全国各地の優秀層との接点を持つことが可能になったと言えるでしょう。
ここからは、学生の動向についてアンケート結果より考察していきます。
◆早慶、旧帝大学生
企業規模(大手・外資・ベンチャー)では全ての項目が上昇しており、早期のタイミングで視野を広く持ち、企業規模問わず情報収集しようとしている姿が伺えます。
研究室の先輩や教授、友人など、リアルで情報収集が可能だったこれまでの就活と違い、デジタル媒体中心での情報収集を余儀なくされています。自身で情報を積極的に集めていかねばなりません。
インターネット上に溢れる多くの情報の中から取捨選択をせねばならず、結果として視野が広がっていると考察しています。
また、学生の視野が広がる一方で注視すべき点は、「会社の将来性」(-10.5%)や「待遇や評価精度」(-8.8%)等の、”会社在籍期間が長期にわたる事”をある程度前提とする項目は、大幅に減少しています。同時に、「仕事内容」を注視する学生は、数値こそ減少傾向ですが、依然として高い数値となっています。
引き続き「大手志向」ではあるものの、コロナ禍で先行きが不透明なこともあり、「就社」ではなく「就職」つまり、会社依存ではない「個人のスキルや市場価値を重視する」という考え方に変化し始めている可能性を感じます。
上記から、早慶、旧帝大の理系学生へのオンラインにおける動機づけとして、「個人能力の成長可能性」という観点を踏まえて、自社の説明を丁寧に行うことが必要になると言えます。
理系学生の就活といえば、研究室での繋がりが大きな影響を持っていましたが、コロナ禍の影響もあり、文系学生と変わらず、情報収集の手段はインターネットが中心です。
インターネット上で得られる不確実な情報ではなく、説明会でしか伝えられない、自社の魅力を学生に伝えていくことが重要になるでしょう。
◆MARCH/地方国公立学生について
この層において、注目すべき項目は「大手企業志望の上昇率」、「社員の魅力度」です。
また、21卒と比較して「会社の成長性、将来性」も重要視している学生が増加していることから、「“個人の成長”というより”会社としての安定性”」を重要視しているように感じられます。
上記より、「個人の成長」というよりも、「働く環境や働く社員の魅力」に訴求して動機付けを行うとよいでしょう。
オンラインであっても、社員の魅力が比較的伝わりやすい「座談会」や「面談会」、「1dayインターンシップ」などを利用することでより深い動機付けに繋がると思います。
◆早慶、旧帝大学生について
毎年高学歴層からの人気を多く集めるコンサル業界ですが、他業界の志望割合に変化がない中、人気が大きく低下しています。
「就職」という考え方に変化があるとすれば、コンサル、金融という選択肢の志望度が上がりそうなものですが、化粧品、自動車メーカーなどの志望度が高まっています。
ここから、より多くの理系学生が経済的に漠然とした不安感を受け、業界の安定性を求め、「理系独自の選択肢」である【研究室推薦】を視野に入れているようにとらえることが出来ます。
「会社の成長性」や「待遇」ではなく、「仕事内容」を重視したいが、「大手企業」という安定性も捨てがたい、という学生の動きが見て取れます。
実際に、弊社で働くインターン生からもこういったメーカーへの推薦を持っている院進学の割合は増えたという情報がありました。これを併せて考えても、理系学生の獲得は22卒以降は21卒よりも難しくなっていくと考えられます。
◆MARCH/地方国公立学生について
全体傾向として、IT業界の人気は高いものの、メーカー、商社、マスコミなどの日系大手企業の人気が高くなっています。
これは理系学生にとってIT業界が魅力的に映っていないということではなく、
現時点ではIT業界全体の知名度が、他業界と比較して低い、ということに起因していると言えるでしょう。
理系学生は「自身の専門性を活かす」ということを第一に考える傾向にありますが、「大手・安定志向」が強まっていることから、メーカー(日用品など)、商社、マスコミなど、学生知名度の高い業界が人気を伸ばしたと考えられます。
今回の考察より特徴として言えることは下記の通りです。
・理系学部生の中で、就職の選択肢を持つ学生が増加傾向
・早慶・旧帝大層は「個人の能力」を前提に就職先を選ぶ傾向
・MARCH/地方国公立層は「大手、安定志向」が強く、「企業規模、組織依存」の傾向
上記を踏まえ、上位校理系学生を集める上で重要なことは
➀学生側の早期の動き出しに合わせて、確実に接点を持てるような仕掛けを施す
②ターゲット毎に異なる手法、内容にてアプローチすること、
と言えるでしょう。
今回の記事では21卒と22卒学生の動向を比較することで、オンライン就活の傾向を考察してきましたが、
次回は、上記の結果を踏まえた23卒理系学生の動向、秋以降の動き方について考察いたします。
23卒のインターン、また本選考に向けた母集団形成に少しでも参考になりますと幸いです。